幕が上がる
『幕が上がる』
★★★★（8/10点）
監督:本広克行
何事も全力で取り組むことで周りを引き込んでいく、その元気さがももクロの人気の秘密だと思っていた。だが、思春期特有の苛立ちや焦りなどマイナスの感情を出しても、そのキャラクターが引き立つのだと感じた。
また、5人の友達関係を覗く感覚がファンに愛されている理由だと思っていた。皆それぞれ得意不得意があり、年の差はあれどイコールで結ばれているんだと。が、それも違った。百田夏菜子だけは別格だ。その演技は出色だった。原田知世に例えていたレビューを読んだがまさにそうで、百田夏菜子だけ80年代のアイドル映画のように1人で主演を張れるレベルである。いまだももクロはグループでの活動が多いが、ソロでの活動ももっと見てみたくなった。他のメンバーも順撮りだけあって、演技のレベルアップが見られたが、玉井詩織以外は最後まで素人のそれだった。それでも物語が進むにつれ、全員発声法がどんどん上手くなり、声が大きくなっていくのには笑った。
ただ、ももクロより何より凄いのは黒木華だ。最初は新任教師として当然のようにももクロのいる環境に溶け込んでいる。が、演技を披露するシーンになると突然雰囲気が変わる。演技なんて棒読み大根芝居でなけりゃ一緒だと思っていたが、全然違うということを感じた。彼女の演技に鳥肌が立ち、感動すらした。言葉が浮ついていないというか、重みを持って地に足のついた言葉を発している。恐らく、ももクロ達はセリフを覚えるのに精いっぱいで間違わずに喋ることにしか意識がいっていない。嬉しい感じで言おう、悲しい感じで言おう、そういった感情の色はつけている。ただ、原色の感情だ。同じ嬉しいでもどう嬉しいか、揺らぎの部分を表現できていない。その点、黒木華はそれを持って血の通った感情を表現している。それがすごい。ももクロが咬ませ犬に思える程の輝きだった。
アメリカン・スナイパー
『アメリカン・スナイパー』
★★★★☆（9/10点）
監督:クリント・イーストウッド
出演:ブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラー、ルーク・グライムス、ジェイク・マクドーマン、ケヴィン・レイス、キーア・オドネル、ミド・ハマダ、サミー・シーク
なんなんだろう、この映画は。凄すぎる。『ハート・ロッカー』や『ゼロ・ダーク・サーティ』など近代戦争映画は見たことがあるが、それとはレベルが違う。どちらもキャスリン・ビグロー監督の作品だが、前者は爆弾処理班が戦場のスリルに取り込まれPTSDになる物語、一方後者はビンラディン暗殺のカタルシスに重きを置いた物語だ。今作はそのどちらの要素も取り入れた、２つを足して2で割らないような名作だ。ハラハラする、いつ死ぬかわからないホラー映画のような要素、そしてその対象をいとも簡単に射殺するカタルシス。その配分が丁度よい。そんなエンターテイメント性の中にPTSDのメッセージ性も持たせ、完璧だ。クリント・イーストウッドの作品は外れが無く驚く。
今週のお題「これって私だけ？」
新聞のコラムの終わりや文庫本の「めくり」に
「1956年埼玉生まれ。」
というような著者の生年と出身が書いてある。
あれを見るとまず年齢を計算してしまう。
なぜかはわからないが
国語の教科書で太宰が生きていたらの年齢を計算した記憶があるので
ずいぶん長い癖だ。
暗算でやるため計算しやすい年号だとラッキーとさえ思ってしまう。
何がラッキーだ誰もそんなこと強いていない。
ちょっと面倒くさい年号だと2000から引いてそれに15を足す。
そうして「59歳か、親父と年が近いな」だとか考える。
なんとなく計算するだけなので少し思い当たる年について考えるだけ。
これって私だけだろうか。
今週のお題「ふつうに良かった映画」
よく見る映画のジャンルは特に決まっていないのだが、
好きなジャンルというのはある。
アメコミものとタイムワープものだ。
アメコミものでよかった映画といえば
『ダークナイト』（クリストファー・ノーラン/2008）か。
この作品でアカデミー賞助演男優賞を取ったヒース・レジャーの怪演がすごすぎる。
『キャプテン・アメリカ／ウィンター・ソルジャー』（アンソニー・ルッソ＆ジョー・ルッソ/2014）
『X－MEN：ファースト・ジェネレーション』（マシュー・ヴォーン/2011）
『キック・アス』（マシュー・ヴォーン/2010）
あたりもクソ面白いから是非見てほしい。
タイムワープもので最近よかったのが
『アバウト・タイム ～愛おしい時間について～』（リチャード・カーティス/2014）。
この作品では、タイムワープ能力を恋愛に使うという、あまり見ないストーリーで
「一般人がもしタイワープ能力を持ったら」という疑問に答えてくれる。
『時をかける少女』（細田守/2006）も夏になると見たくなる名作。
ただなんといってもあまり知られていないだろうオススメは
『サマータイムマシン・ブルース 』（本広克行/2005）。
壊れたクーラーのリモコンを取りに行くために、たまたま見つけたタイムマシンを使ったら
その影響でどんどん大変な事態に陥ってしまうというコメディ。
まだあまり有名でない頃の瑛太や上野樹里、真木よう子らが出演している。
伏線がうまいこと回収されていくので、昔の伊坂幸太郎の作品が好きな人なんかはハマると思う。
「ふつうに良かった」というお題からは離れるかもしれないが、
この辺りがオススメの映画だ。
KANO ～1931海の向こうの甲子園〜
『KANO ～1931海の向こうの甲子園〜』★★★（6/10点）
監督:マー・ジーシアン
冗長。それに尽きる。甲子園行くまでを描くわけでもないのに、そこまでに時間をかけすぎ。予選ですらない試合も3年生が引退だから、という後出しの理由でめちゃくちゃ尺とる。そこから予選も時間かけるから、甲子園行ったぞ、俺たちの活躍はこれからだエンドかと思った。そしたら普通に甲子園も同じ時間のかけ方で消化するから、まあ長い。そりゃ3時間にもなるわ。もっとメリハリをつけた方がいい。
一方で、長く時間をとることのメリットもあった。その一つが真摯さ、ひたむきさが伝わること。台湾の俳優ですらない少年達をオーディションで連れてきて作った作品らしく、全般的に素人っぽい。何より日本語が下手すぎて字幕がほしいほど。ただ、その画面を永瀬正敏が締める。俳優のいろはだけでなく野球までも教えたという彼のかける想いが伝わってくる。少年達も同様で、主人公のツァオ・ヨウニンの演技は徐々に上手くなっていき、最後の投球シーンは鬼気迫るものがある。ただやはり3時間超えはいただけない。題材的にも老世代が多いであろうし、もう少しコンパクトにまとめるべきだった。
マエストロ！
『マエストロ！』
☆（1/10点）
監督:小林聖太郎
出演:松坂桃李、miwa、西田敏行、濱田マリ、松重豊、池田鉄洋、古舘寛治、濱田マリ、モロ師岡、村杉蝉之介、斉藤暁、でんでん、石井正則
※ネタバレ含みます
久しぶりにこんなクソ映画に当たった。まず、全員の行動原理がわからない。なぜ、西田敏行は急にコンサートをやりたくなったのか、それがなぜ中央交響楽団だったのか。松坂桃李は一度離脱した楽団になぜ戻ってきたのか。周りのアンチ西田敏行もなんで楽団に戻ってきたのか。miwaはなぜ一般人なのにプロに混ざろうと思ったのか。
ストーリーもわけわからん。よくわからんおっさんが指揮のコンサートに金出してたスポンサーが、詐欺だという誤解で降りる。それを全然止める気ない登場人物たち。金のためにやってるのかも謎だが、金が出ないとなると急に「じゃあやんねぇ！」と逆ギレ。なのに、なんとなくで再開しコンサートにこぎつける。あれ、金はどうしたの？どうやって開いたの？西田敏行へのモヤモヤはどこいったの？そして、無事コンサート成功！大団円！かと思ったら翌日もありまーす、みたいな。確かにチラシには書いてあるけど、それ言及されてないよね？後日談が語られてるのかと思ったらまだクライマックスじゃなかったという。やっと解放されると浮いた腰を沈めさせられるクソシステム。咀嚼しまくらないとわからないことばかりで、合わない素材をぶち込んだ生煮えの闇鍋みたい。
全体的に説明不足。言いたいことだけ言って、あとは雰囲気で察せよ、という。ただただmiwaがかわいいだけ。miwaは演技ヘタだが見てるだけでかわいい。関西弁だからaikoを想起させられたりもするが、かわいさは段違い。
後は、脇役陣がいい俳優使いすぎてて笑った。今や主役も張る松重豊を始め、池田鉄洋、古舘寛治、濱田マリ、モロ師岡、村杉蝉之介、斉藤暁、でんでん、石井正則などなど。脇役だけでお腹一杯になる。その脇役にちょこちょこストーリー割り振るから筋道がなくなるのだ。なんで西田敏行はあんなに音に敏感なのかとか、結局なんの借金だったのかとか主人公の親父と西田敏行の関係はなんだったんだとか伏線を無視して終わるから全く意味不明。冒頭のシーンから彼らがなぜ集まったのかわからないまま物語が始まるし、彼らの日々の生活がわからない。解散して困っててなんとかすがるように再結成したのか、思い出作りなのか、そういったところが描かれないから行動原理がわからない。ぼくのかんがえたさいきょうのおーけすとらえいが、みたいな感じ。
音楽
昔から完璧主義で、好きになったら全部揃えたくなる。
だから音楽も、好きな曲があれば、そのシングル、アルバム、ベストアルバムと買い揃えていく。
すると最終的にはそのアーティストの音源が全部手元にある状態になる。
そんなことを繰り返していたらiPodの中に1万2千曲も入っていた。
延々聞き続けても1ヶ月以上かかる量だ。
そんなわけで、大概カラオケで入れられた曲は歌える。
自称生きジュークボックス。
以下は昨年借りたCD群。
TSUTAYA DISCASが新作も借り放題になったから捗る捗る。
アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック -デラックス・エディション- / ディズニー 2枚組
【MAXI】MONSTER DANCE(マキシシングル) / KEYTALK
OKAMOTO'S(通常盤) / OKAMOTO'S
ひまつぶし(聴く盤) / チームしゃちほこ
一つになれないなら、せめて二つだけでいよう(通常盤) / クリープハイプ
【MAXI】でんぱーりーナイト(通常盤)(マキシシングル) / でんぱ組.inc
THIS WAY UP / →Pia-no-jaC←
夜に魔法をかけられて / indigo la End
DIAMOND(通常盤) / Wienners
DOES(通常盤) / DOES(ドーズ)
英雄syndrome(通常盤) / 神聖かまってちゃん
【MAXI】それぞれ歩き出そう(通常盤)(マキシシングル) / 阿部真央
UTOPIA / Wienners
【MAXI】東京VICTORY(通常盤)(マキシシングル) / サザンオールスターズ
【MAXI】サクラあっぱれーしょん(通常盤)(マキシシングル) / でんぱ組.inc
うりゃおい!!!(DELUXE盤) / BiS 2枚組
笑うな(通常盤) / 在日ファンク
アバウト・タイム 愛おしい時間について / サントラ
DOPPEL / KANA-BOON
MANTLE(通常盤) / Czecho No Republic
BABYMETAL(通常盤) / BABYMETAL
鳳(ほう) / マキシマムザホルモン
SUGAR TITLE / KEYTALK
レシキ / レキシ
【MAXI】アンモナイト!/黄昏のラプソディ(通常盤)(マキシシングル) / ねごと
CULT POP JAPAN / Wienners
LISTEN TO THE MUSIC / Shiggy Jr.
【MAXI】めんた君のテーマ(マキシシングル) / 水中、それは苦しい
【MAXI】瞳に映らない(マキシシングル) / indigo la End
さようなら、素晴らしい世界 / indigo la End
渚にて / indigo la End
復活ののろし / 水中、それは苦しい
グーテンベルクの銀河系 / タルトタタン 2枚組
【MAXI】ちゅるりちゅるりら(通常盤)(マキシシングル) / でんぱ組.inc
【MAXI】きゅるきゅる(マキシシングル) / 大森靖子
10years(通常盤) / 木村カエラ
【MAXI】Cling Cling(通常盤)(マキシシングル) / Perfume
【MAXI】Kiss+Kissでおわらない(マキシシングル) / でんぱ組.inc
【MAXI】キラキラチューン/Sabotage(通常盤)(マキシシングル) / でんぱ組.inc
OVERTONE(A) / KEYTALK 2枚組
絶対少女 / 大森靖子
クリープハイプ名作選(通常盤) / クリープハイプ
宇宙兄弟 COMPLETE BEST / 宇宙兄弟 2枚組
TIMES SQUARE / KEYTALK
Disney Rocks!!! Girl's Power! / オムニバス
【MAXI】NIPPON(マキシシングル) / 椎名林檎
【MAXI】エロ/二十九、三十(通常盤)(マキシシングル) / クリープハイプ
ONE SHOT WONDER / KEYTALK
シングルコレクション19-24(通常盤) / 阿部真央
【MAXI】唯一人(通常盤)(マキシシングル) / 爆弾ジョニー
【MAXI】OLE!OH!(通常盤)(マキシシングル) / 木村カエラ
逆輸入 ～港湾局～(通常盤) / 椎名林檎
NEW ME NEW ME NEW(通常盤) / HAPPY BIRTHDAY
あなた色のプリンセス / 東京カランコロン
フィードバックファイル 2(通常盤) / ASIAN KUNG-FU GENERATION
神聖かまってちゃん(通常盤) / の子
EDM-FLO / m-flo
透明なのか黒なのか / 赤い公園
【MAXI】ズッ友(マキシシングル) / 神聖かまってちゃん
【MAXI】のぞき穴(マキシシングル) / 赤い公園
【MAXI】今更/交信/さよならは言わない(通常盤)(マキシシングル) / 赤い公園
【MAXI】風が知ってる/ひつじ屋さん(通常盤)(マキシシングル) / 赤い公園
【MAXI】Faith(通常盤)(マキシシングル) / miwa
【MAXI】新世界交響楽(キルラキル盤)(マキシシングル) / さよならポニーテール
鬱くしい国(通常盤) / アーバンギャルド
【MAXI】泣いてもいいんだよ(通常盤)(マキシシングル) / ももいろクローバーZ
メゾン・ド・メグ / メグとパトロン
公園デビュー / 赤い公園
【MAXI】絶対的な関係/きっかけ/遠く遠く(通常盤)(マキシシングル) / 赤い公園
ランドリーで漂白を / 赤い公園
【MAXI】フロントメモリー(マキシシングル) / 神聖かまってちゃん
ドレスの脱ぎ方 / ゲスの極み乙女。
【MAXI】恋のマシンガン(通常盤)(マキシシングル) / 東京カランコロン
レキシ / レキシ
レキミ / レキシ
Kill your T.V.'09 / オムニバス
【MAXI】ビバナミダ(スペース☆ダンディ盤)(マキシシングル) / 岡村靖幸
FUTURE IS WOW / m-flo
HUMAN(通常盤) / 福山雅治 2枚組
【MAXI】地獄の沙汰も君次第(通常盤)(マキシシングル) / 鬼灯の冷徹/地獄の沙汰オールスターズ
【MAXI】寝癖(通常盤)(マキシシングル) / クリープハイプ
【MAXI】ファミリーパーティー(通常盤)(マキシシングル) / きゃりーぱみゅぱみゅ
少女の証明 / アーバンギャルド
踊れないなら、ゲスになってしまえよ / ゲスの極み乙女。
SAKEROCKの季節 BEST2000‐2013 (通常盤) / SAKEROCK 2枚組
“Z"OOM(通常盤) / ねごと
みんなノーマル / ゲスの極み乙女。
【MAXI】MATATABISTEP/あの青と青と青(マキシシングル) / パスピエ 2枚組
少女は二度死ぬ(特装版) / アーバンギャルド
恋と革命とアーバンギャルド / アーバンギャルド
【MAXI】傷だらけのマリヤ(通常盤)(マキシシングル) / アーバンギャルド
GOLDEN TIME(通常盤) / RIP SLYME
【MAXI】harmonized finale(通常盤)(マキシシングル) / UNISON SQUARE GARDEN
【MAXI】ゆめのはじまりんりん(通常盤)(マキシシングル) / きゃりーぱみゅぱみゅ
【MAXI】シンクロマニカ(通常盤)(マキシシングル) / ねごと
【MAXI】Re:(通常盤)(マキシシングル) / 9nine
Delight(通常盤) / miwa
【MAXI】グッドバイ/ユリイカ(通常盤)(マキシシングル) / サカナクション
次の足跡(通常盤A) / AKB48 2枚組
オー・ノー / オーケー・ゴー
【MAXI】X次元へようこそ(マキシシングル) / やくしまるえつこ
ROCK(通常盤) / 木村カエラ
次の足跡(B) / AKB48 2枚組
LEVEL3(通常盤) / Perfume
【MAXI】Sweet Refrain(通常盤)(マキシシングル) / Perfume
踊り場から愛を込めて / クリープハイプ
5人のエンターテイナー(通常盤) / 東京カランコロン
これにプラスして10枚位CDも買っているから手がつけられない。
リストを見ればなんとなく傾向がわかるが、
ロキノン系とアイドルが多い。
ただ、iPodには落語まで入ってる始末。
音楽に関しても、なにか評論していければと思っている。
